再臨の時代

人類を自由と平和と幸福の世界に導く
天宙的理念とはなにか
21世紀は再臨の時代

はじめに

 文鮮明先生は16歳の時にイエス様の召命を受け、人類の救い主として立つ決意をされました。以来9年間、熾烈なサタンとの闘いに勝利されて、25歳にして「統一原理」を解明されたのです。その内容は「原理講論」にまとめられていますが、聖書に親しんでいない人には難解であり、また膨大な内容があります。
 原理の柱ともいうべき「創造原理」「堕落論」「復帰原理」を、旧約聖書の記述にそって分かりやすく書いてみたのが「謎とき『創世記』」旧約・蘇生篇です。
 イエス様の真実について書いたのが「イエスの生涯と再臨」新約・長成篇です。
 統一原理によれば、被造物は蘇生・長成・完成の三段階によって創造されました。とすれば、旧約、新約に次いで、成約・完成篇がなければなりません。イエス様は霊的な勝利は果たされましたが、肉的な勝利は未完成であるのです。すなわち、再臨主が来られて、地上に天国を成就されなければならないのです。それが成約時代です。
 20世紀は混乱怒涛、戦争と大量虐殺の時代でした。それが聖書に記されている終末の時代であると言えるのです。しかし終末は人類滅亡の時ではなく、新しい価値観による大転換の時代であり、21世紀は世界に真の平和が訪れる希望の世紀ではないでしょうか。そのためには、人類を新しい世界に導く天宙的理念をもって来る指導者がいなければなりません。そのお方こそ、人類のメシヤと言うべきです。
 1992年4月、文鮮明先生は人類の救い主としての「メシヤ宣言」をされました。何をもって人類を救うのか、奇跡を起こすのではありません。真の奇跡とは、人の心を変えることです。それには新しい価値観をもって、人間の生き方を転換させなければなりません。それが「統一原理」です。文師は今日まで膨大なみ言を語ってこられました。それら内容は「文鮮明先生み言選集」として、韓国においてすでに300巻以上が刊行されています。
 私は十年ほど前から独学でハングルを学び、文師の説教集を読んできました。心に残るみ言を翻訳して、いつしかそれらのみ言が100篇を越えるほどになりました。そこで私なりに感じとった文師の思想を、み言の引用を中心にまとめてみようと考えたのです。
 私が翻訳したものは、主に初期のみ言のごく一部に過ぎません。しかしその根本思想は、すべて語られていると思います。文師はよく「金やダイヤモンドはなぜ貴重か」という話をされます。それは変わらないからです。摂理の進展につれて表現方法は千変万化しますが、「原理」は不変であるからです。
 偉大な思想家といわれる人でも、年代につれてその思想が変遷するものです。時には右から左へ大転換することさえあります。しかし文師の思想はそのみ旨の出発から今日まで、一貫して変わることがありません。それは「統一思想」が天宙を貫く不変の法則であり、原理であるからです。人間による思想は必ずそれに対抗するものが現れるのですが、「原理」は神によってもたらされた、神主義であるからです。
 文師の使命は真理を語ることのみにあるのではありません。文師はその時の数理性に合わせて、地上天国建設の摂理を押し進めてこられ、80歳の傘寿を迎えられた今日、世界的な基盤を築かれました。
 その出発の時点の思想と、その過程と、その実績が、一直線を成してある一点を指向しているのです。それが人類の本郷であり、神と人間が願う地上天国であるのです。
 イエス様のみ言が「新約聖書」として世界中の人々に読まれてきたように、これからは文師のみ言が読まれ、研究されるようになるでしょう。各自が先入観に惑わされずに、研究されんことを願ってやみません。

↑ PAGE TOP