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天聖経9-11

・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 記念する式が開催されています。全人類と全天上世界の祝福を受ける家庭が共にこの場に参席し、天 地の新しい解放の日、長子権復帰と父母権復帰と王権復帰を越えて、創造本然の神様を中心とした天 地父母を中心として、真なる愛を中心とする愛の主権による統一世界に向かって、お父様が願ってい らっしゃったみ旨を完成させることができる世界史的転換時点に置かれているこの場でございます。  全霊界と全人類が一心一体となり、エデンにおいて悪なる先祖によって、悪の愛と悪の生命と悪の 血統を受け継いだ全人類の歴史の中で、すべてがサタンの主導下にあった天地を再び取り戻すために は、神様は、旧約時代を経て新約時代、成約時代として、旧約時代は、約束を成し遂げることができ なかったアダム家庭において、神様と父子関係を結ぶことができる血統的因縁を受け継ぐことができ ず、堕落によってこれを失ってしまいました。  お父様の愛と父母の生命と父母の血統を受け継ぐ場において父子関係が成立するのですが、この場 で人類始祖が過ちを犯すことによって、偽りの父母の立場でサタンと血統的因縁を結び、サタンの父、 サタンの子女、サタンの家庭をもち、サタンの愛とサタンの生命とサタンの血統を受け継いだ恨の歴 史が、アダム家庭から始まったのでございます。このことによって、私たち人間の心と体の闘いが始 まり、夫婦の闘いの環境が始まり、父母と子女間の闘いが出発し、アダム家庭、第一代の家庭におい てカインとアベルの殺戮戦が展開したのでございます。  このような事実を考えるとき、全人類は、家庭から氏族、民族、国家、世界版図までも民主世界と 共産世界が対峙し、上下に分かれた世界、混沌とした末世となっているのです。このような渦中にお いて、今日、統一教会を立てて、旧約時代にみ旨を成し遂げることができなかったこと、新約時代に あなたの理想の王権を立てることができなかったこと、それらを成約時代を迎えることによって真の 父母がこの地に来て、地上の未完成と天上の未完成を完結したのでございます。そして、野生のオ リーブの木の畑からそれを刈り取って真のオリーブの木を接ぎ木するように、堕落した世界に解放的 神様の名と真の父母の真なる愛と生命と血統的因縁を接ぎ木し、天の血族と天の眷属を取り戻すこと を願われた神様のみ旨に従うために、統一教会においては、真の父母の名によって誤った結婚を再生 させ、世界万民を一兄弟、一眷属とするための世界合同結婚式を始めたのでございます。  このようにすることによって、今まで歴史過程において迫害の路程を歩んできましたが、神様が保 護してくださって個人的反対、家庭的反対、氏族的反対、民族、国家、世界、天地、サタンの地獄圏 まで、反対するすべての存在を退け、神様の真なる愛を中心とした血統的因縁をもつことによって、 父が息子を直接保護するように、今日の統一教会は、そのような堕落による迫害の路程における数多 くの恨を、個人で踏み越え、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙史的峠を踏み越えて、人類全体を 代表する三億六千万双を真の父母の名によって超宗教、超人種、超文化、超国境解放の祝賀をし、天 と地が共に祝福の因縁をもつことができるこの恩賜を心から、心から、心から感謝申し上げます。  霊界の二百億を中心とした、百五十億、五百億の天のすべての父母、兄弟、子女たちと、地上の四 億を超える祝福家庭を、夫婦を中心として見れば八億人を超え、その八億人の家庭に四人ずつとして 計算すれば三十億を超える、このような数の人々が、混乱した世界を救い、混乱した歴史を再創造す るためには、青少年問題と家庭問題を再び確立しなければなりません。  このようにすることによって、世界の全人類が祝福に同参することができる環境的条件を克服し、 すべての人々が天の眷属として祝福を受けることができるこのような驚くべき役事を成就するのでご ざいます。これは統一教会の誰が成したのでもなく、天と霊界全体が成してくださったすべての勝利 の覇権を永遠に、永遠に、永遠に大切に保管してくださり、万世、栄光の愛の主権を描き、祝福を受 けて解放されることによって、地上・天上天国を成し遂げてくださることを懇切にお願い申し上げま す。この三億六千万双に連なるすべての世界人類は、一致団結し、心の統一、夫婦の統一、氏族の統 一、民族の統一、国家の統一、世界の統一、天宙の統一、地上の真の父母と神様の愛の一族圏全体を 代表することができる愛の基台の核心として立ててくださり、あなたが万世にわたって願われた創造 理想的愛の主権による地上天国を完成するために祝福を受ける群れとなったのでございます。  彼らの前に、あなたが願われたこの場から、今あなたから全体のみ旨を受け継ぐことができる真な る個体として、心と体が一つになり、夫婦が一つになり、父母と子女が一つになり、祝福を受けた世 界の兄弟たちと一つになって地上・天上天国を完成する、神様の選ばれた息子、娘となることを祝福 していますので、永遠に、永遠に保護してくださり、勝利の場であり栄光の場に前進、前進し、さら に祝福を加えてくださることを真の御父母様のみ名によって三億六千万双の前に祝福いたします。 アーメン。アーメン。アーメン!! 第四章 祝福家庭と入籍 一 祝福家庭入籍と私たちの祖国 1.入籍とは何か  皆さん、入籍とは何でしょうか。嫁入りする女性は、新郎の戸籍に籍を移します。女性は、自分の 本然の籍を取り消して、他の籍に移らなければならないのです。嫁入りすれば、人の家に引っ越しす ることになるので、戸籍が変わることになるのです。入籍とは何でしょうか。真の愛の根源を中心と して結ばれた証票です。 83
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭  嫁入りした女性は、何をしなければならないでしょうか。婚姻届けをするだけではありません。女 性が結婚すれば、夫の戸籍に入籍しますね。西洋や日本の場合、姓はどうなりますか。根本が何もな いので、姓が変わります。井上ならば井上、山岡ならば山岡、木下ならば木下というように、みな夫 の姓に従って一つになるのです。それは愛の関係を結ぶことを条件として、一つになるのです。愛の 力は生命の根源よりも強いので、それを悲しいことと考えるのではなく、当然のこととして、希望を もって喜んで行くのです。  花嫁が輿に乗って新郎の家に行ったとします。新郎の家に行って、自分がその家に入籍するその瞬 間、自分を中心とした考えをもっていたのでは通じません。それまで自分を中心として、自分の家で 育ち、暮らしてきた、そのような行動一切が受け入れられるでしょうか。それが問題です。「受け入 れてくれ」と言うことができるでしょうか。「受け入れてくれ」とは言えないのです。自分の行動の 一つ、視線、聞くこと、話すことなど、行動の一切が新しい分野において出発するときには、細心の 注意をしなければなりません。  どのように注意しなければならないのでしょうか。いかにして新郎の家門や、新しく出発するその 環境とぶつかることなく、そこにプラスになり得る立場に立つかということですが、それはとても難 しいことなのです。  これから神様と真の御父母様から歴史がつづられ、入籍時代が来るのです。ですから皆さんが入籍 するのです。自信がありますか。神様の息子、娘として、すべての人が神様のように、真の父母のよ うになりましたか。言葉で言うのは簡単です。食べるときも寝ているときも、どこに行くとしても、 それを考えなければなりません。そのためには祖国で暮らさなければなりません。ですから韓国語を 勉強すべきでしょうか、すべきではないでしょうか。本来、人間には二つ以上の言語はありませんで した。たった一つなのです。  今後、入籍する時が来ます。先生の一族、天の皇族を中心として連結されるところに、皆さんが加 入するための入籍時代が来るのです。しかし、入籍時代が来たとしても、氏族復帰ができていない人 は、そこに入籍することができません。それを知らなければなりません。十二支派と同じことです。 氏族復帰をするまでは、入籍できないのです。人々が氏族復帰のこの内容を知るならば、統一教会に 我先に入ろうと、それこそ群れをなして押しかけてくるのです。  今まで天国への入籍はありませんでした。天国には国がありませんでした。家庭もなく、国もあり ませんでした。霊界に行けば、父母も何も、十人家族ならば十人がみなばらばらになりました。しか し、これからはそうではありません。本来、堕落しなかったならば、父母と一族が共に行くように なっているのが天国だということを知らなければなりません。  真の愛を中心として祖父母、父母、自分たち夫婦、息子、娘が一つになって、「ため」に生きる神 様の真の愛をもてば、そこでは神様も絶対服従するのです。そのような愛の伝統に服従しながら、 「ため」に生きる愛のみをもって動くその世界、「ため」に生きようとするその世界には、平和の基 地が願わなくてもできるのです。  入籍時代になって名簿を作るとき、いい加減に作成することはできません。ホーム・チャーチを通 過しなければ、名簿に記入されないのです。天国の族譜編成がなされないのです。祝福を受けた家庭 であっても、外されるのです。落ちるのです。そのようなことを知って、天が提示するすべてのこと を、急いでしなければなりません。人がするから自分もするのではありません。しなければならない のです。それをせずに霊界に行けば、霊界に行ったあとで、永遠にしなければならないのです。地上 で解決することができずに行けば、大変なことになるのです。  この地上でみ旨を成し遂げられなかったイエス様は、時代的な新婦の名を立てて真の父母の因縁を 決定し、真の子女を立てて、この地上で、相続権、入籍権、天国の権限をもって入籍させるための基 準をつくっていかなければならなかったのに、それができないまま逝ったのです。入籍させるとき、 僕として入籍させるでしょうか。直系の息子、そうでなければ、せめて養子という名前で入籍させて、 初めて神様の前で相続することができるのです。相続圏内に同参することができるのです。  私たちは何をしようというのでしょうか。神様の愛を受け、真の父母の愛を永遠に受けることので きる息子、娘の立場に入籍するのです。これから入籍しようというのです。天国の生命録に入籍する のです。新しい「真の父母主義」、「神主義」を中心として、新しい入籍がなされると同時に、支派 編成が行われなければならないのです。イエス様の十二弟子、十二支派などと同じように、支派編成 をしようというのです。  皆さんはこれから故郷に帰って、自分を中心とした血族はもちろん、環境的条件をいかに早く拡大 させるかという闘いを繰り広げるのです。競争が起こるのです。ですから、どの支派に属したとして も、故郷に帰ったその根と共に支派編成をするのです。東西南北の枝、その枝がどこに属するかが決 められて、本籍への登録が始まる時が来るのです。人種の違いによる差別や、文明国や発展途上国と 84
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 いうものはありません。  どれだけ霊界の善なる先祖を中心に一つとなって、その先祖が地上に来て協助できる基盤をもつか という問題が、今後、皆さんの郷土開発運動の展開を左右するのです。その枝がどれだけ大きいかと いうことが問題です。幹が死んだとしても、枝が大きければ、それが幹になることもできるのです。 人は、芽が出て、それから枝になりますが、それが問題ではありません。皆さんが新しい枝を育て、 その一族がこの世界に入籍して本郷に帰るか、天国に帰るかということが問題なのです。帰郷の道に 立っているということを知らなければなりません。  これから入籍をするのです。南北が統一されれば、世界の統一教会の家族は、祝福を受けた家庭の 中で正常な行動をしてきた人は、氏族を越えてすべて入籍をすることになります。先生の力によって 南北が統一されれば、法をつくって世界の統一教会の忠臣を代表民族として、血統を受け継いだ民族 として立てるのです。そのようにしたからといって反対する人がいるでしょうか。歴史的にいえば、 韓国の独立のために生き、韓国の還故郷のためにこれほど苦労をしたのに、誰が反対するでしょうか。  これからは氏族加入時代が来ます。個人加入時代ではありません。金氏ならば金氏、朴氏ならば朴 氏、その時代が過ぎれば、国家入籍時代が来ます。早く来るのです。これからは早いのです。あっと いう間に変化していくのです。今、世界情勢は目まぐるしく変わっています。なぜそうなのでしょう か。文総裁ゆえなのです。原因がほかにあるのではありません。 2.入籍は国家祝福時代になされる  統一教会の祝福は、教会祝福であって国家祝福ではありません。世界祝福までの三段階を通過しな ければなりません。教会祝福時代を経て、南北を統一して一つの国をもつ天国を中心とした祝福時代 が国家祝福時代であり、その次は地上・天上世界が一つになる祝福時代です。三大祝福圈時代を通過 しなければなりません。アダム一代でなされるべきことを、再臨時代になって先生の一代ですべて終 えなければなりません。二〇〇〇年までに世界的な祝福を一度にやらなければならないのです。そう して本格的な入籍となるのです。  統一教会の祝福家庭は婚礼を挙げましたが、その結婚式は教会内の結婚式であって、国家の中での 結婚式でも、世界の中での結婚式でもありません。ですから、祝福の日も、教会の祝福、国の祝福が なければなりません。世界の祝福、天国に行って永遠の祝福の式を経てこそ、本然の世界に行く道が 開かれるという事実を知らなければなりません。皆さんが統一教会の祝福を、先生の知らないところ で簡単に、便利に受けたといっても通じません。国家祝福を経なければなりません。そして天上に 行って、大入会式とともに入籍式を経て、十二支派の編成を終え、基盤ができて、神様を中心として 真の父母が天国へ行き、定着して初めて、万民も順々に定着するようになるのです。  統一教会の結婚も、三段階を越えていくのです。教会祝福、国家祝福、世界祝福です。ですから、 祝福家庭は今までの段階を越えていかなければならないのです。本来ならば、蕩減条件のない解放さ れた人が結婚すべきなのですが、引っ掛かっている蕩減条件があるのです。教会の前には迫害する国 があり、国の前には世界があるのですが、それを超えなければならないのです。  ですから、家庭を引き連れて、迫害のない解放された立場に達してこそ、一つの統一された世界の アダム家庭で天が祝福した相続圏ができるのです。解放がなされるのです。ですから、教会圏、国家 圏、世界圏があるのです。世界的な王権復帰の圏を越えて、サタン世界の讒訴圏を抜け出すことに よって、地上・天上世界の解放がなされるなら、その立場にまで行って祝福を受けなければならない のです。そのような立場を三度乗り越えるのです。  祝福家庭が氏族的メシヤになるのは何のためでしょうか。入籍するためです。入籍して国を復帰し、 国家的祝福を受けるためです。ですから氏族的メシヤは、氏族的メシヤ同士が一つになって自分の国 を求めなければなりません。その国を世界に入籍させることによって、世界祝福を受けるのです。  入籍時代が来れば、大韓民国の民という名では通じません。愛を中心としてすべての民族を克服し なければならないのです。家庭を否定し、氏族を否定し、国家を否定し、世界を否定し、天上世界の 地獄、霊界の地獄まで否定して、サタンを否定しなければならないのです。それを肯定したのが堕落 です。そのようにして落ちたので、反対に上がっていかなければならないのです。  今は国がないので、教会の中で祝福しましたが、これからは国に入籍しなければなりません。氏族 的メシヤの責任を果たしてこそ、国への入籍がなされます。国に入籍し、世界に入籍することによっ て、真の父母と一つとなり、真の父母が主体だとすれば、全世界の家庭が客体として一つとなり、神 様に侍ることのできる家庭を献納してこそ、天宙的祝福家庭の理想が形成されるのです。それが正に 地上天国、天上天国なのです。 85
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 3.入籍するためには主権国家が必要  国がなければ国籍もありません。国がなければ入籍するための基盤がないのです。私たちは、民族 を編成して新たな入籍をしなければなりません。この地上に天国を編成して、その国籍をもって愛国、 愛族する、真で善なる父母の血統を受け継いだ勝利的息子、娘として、自分の氏族、家族を引き連れ て生きたのちに、天上世界の天国に入ることができるのです。それが原理です。  皆さんは天国に登録されていません。国がないので出生届けができないのです。結婚式ができない のです。死亡届けもできないのです。ですから、押されれば倒れ、死んでも訴えることのできない恨 の道を、宗教人は歩んできたのです。文総裁がその代表的な道を歩んできたということを知らなけれ ばなりません。いくら痛哭しても尽きることはありません。無念で悔しくても、耐えなければなりま せん。  自分が息子、娘として生まれたとしても、入籍する天国がないので保留せざるを得ないのです。天 国の夫となることを願い、天国に入籍した民として妻を得て、その家庭で子を生みたいと思わなけれ ばなりません。それを知るべきです。そして寝ても覚めても、一日の一時間、一秒を忙しく闘って勝 利しなければならないという前提があるということを知らなければなりません。常にそのように生き なければなりません。  皆さんは出生届けをしますね。入籍というのはそのようなものです。日本のどこどこに生まれた日 本人として登録します。今までは神様の国がありませんでした。本当の真の父母を中心としてできた 家庭がなかったので、氏族もなく、国もあるはずがないのです。ですからサタン世界、サタンの国か らすべて蕩減して、家庭、氏族、民族、国家、世界を取り戻さなければならないのです。  宗教圏を中心として、宗教圏以外の世界を一つにして、サタンがもっていたものをすべて神側に還 元しなければならないのです。そうしなければ、霊界に行って平安な生活をすることができません。 霊界に行ってから地上と関係をもつことは、何十倍、何百倍、何千倍も大変なのです。  神様の愛と生命圏と血統圏を伝授するのが、統一教会の祝福です。堕落した万民は、祝福を受けな ければ、入籍がなされません。ここにいる人はみな、一人残らず誰もがそうしなければなりません。 では、どうすれば入籍がなされるのでしょうか。本来は、出生した時から入籍しなければなりません。  皆さんは今日、大韓民国に生まれ、大韓民国に入籍しましたね。いつ、どこで、父誰々、母誰々の 息子、娘として生まれ、誰々の長女ならば長女、次女ならば次女、長男ならば長男というように、名 前をもって入籍します。そうして永遠に大韓民国の民となるのです。皆さんは天国の民になっていま すか、なっていませんか。はるかに及ばないというのです。  神様の国がありません。サタン世界に入籍しているものを、すべてそこから外して、天国に入籍す ることのできる時代が来るのです。人々はそれを知らずに死ぬので、大変なことになるのです。天国 の民として入籍して、天国の家庭として入籍し、天国氏族、天国国家、天国世界に入籍して、地上天 国と統一されれば、神様の右腕として二つの世界を愛で統治することができるようになるのです。そ の世界へ行くには、入籍という手続きをしなければなりません。  今後、皆さんには入籍する時期が来るのです。祝福を受けることは、入籍することではありません。 それは象徴的な入籍でしかありません。ですから、私たちは入籍するための国を求めていくのです。 その国は、どんな国でしょうか。主権は父母に代わり、民は息子に代わり、国土は物質に代わって、 三位一体をなす国です。国家を形成するためには主権がなければならないし、国民がいなければなら ないし、国土がなければなりません。宗教も同じことです。  私たちには国がありません。祝福家庭の息子、娘は多くいますが、神様の願う理想国家を立てられ ずにいます。ですから、皆さんの息子、娘の名前を入籍する所がありません。結婚しても、昇華して も、登録する所がないのです。国がなければ定着はあり得ません。とどまって暮らす所がないのです。 皆さんがパスポートをもっていなければ、どこの国でも認められません。一国家の国民として認めら れないのです。それと同じことです。  私たちにも国がないので、パスポートがないのです。統一教会のメンバーは、どこに所属していま すか。米国ですか、他の国ですか。神様の国です。堕落した世の中では「どこから来たのか」と聞き ます。聞かれれば、米国、ドイツ、日本といった国の名前を言います。その中で最高の国は、天国で す。最も貴い国が天上天国、神様の国です。「どこに属するのか」と聞かれたならば、「私は神様の 国に属する」と答えなければなりません。そこから天国なのです。  近い将来、統一教会のメンバーは入籍式をする時が来ます。私たちの国が南北統一されて、天も喜 86
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 ぶことのできる国になれば、皆さんの入籍時代が来るのです。そのような入籍時代が来れば、たとえ 目の見えない人でも、鼻に障害のある人でも、腕に障害のある人でも、先に嫁いできた人が上になる のです。長男の嫁になるのです。  遅れて嫁いできた人は、たとえ大卒で年上だとしても、鼻に障害のある人、腕に障害のある人に仕 えなければならないのです。そのような時が来ます。ですから今後、そのような時にこのような特殊 な条件が、すべてパスするための重要な要件になるのです。  南北が統一されて、その祝福された者たちの国ができれば、入籍時代になるのです。真の御父母様 を中心とした血族となれば、入籍時代になるのです。平面的に六十億人類が一度に祝福を受けて入籍 することによって、数千万代の先祖が決定されるのです。平面的に同じ日に祝福を受けたとしても、 その中で数千代の先祖の差がつくのです。恐ろしい時代が来るのです。  もしも、皆さんが国家を復帰することができずに死んだとすれば、この地上に再臨して個人を後援 し、家庭を後援できるだけであって、堂々と権勢をもって後援することはできません。サタン世界を 征服するために闘い得る資格をもった者にはなれないのです。ですから、国ができて初めて、皆さん は入籍することができるのです。皆さんは入籍しましたか。皆さんは、統一教会には入籍しましたが、 統一された神様の国には入籍できないでいるのです。国がないのに国民になることができるでしょう か。できないのです。 4.私たちが求めるべき祖国  私たちが求めるべき祖国は、今日この地にあるような歴史と伝統をもった国ではありません。その ような国とは本質的に次元が異なるのです。私たちが次元の異なるそのような国を受け継ぐには、そ れを可能にする思想的な主体性をもった国民にならなければなりません。  ところで、その主体的な思想は、絶対的な創造主の思想と一致する思想でなければなりません。絶 対者の願う国が存在するためには、その国の主権を中心として、その国の国民と一致する国になるこ とを願わなければなりません。そのような国民性をもって、国家形態を備えなければならないのです。  神様の祖国とはどこでしょうか。真の父母と真の家庭がある所です。では、真の父母の本郷はどこ でしょうか。神様とその息子、娘が入る所です。その真の父母の祖国とはどこでしょうか。神様と子 女のいる所、愛する主体と対象のいる所が祖国です。主体と対象が愛し合うことのできる所が祖国で す。  そうだとすれば、子女の祖国はどこでしょうか。神様を主体として父母を愛し、子女は対象として 愛されることのできる所です。そこが統一教会でいう、四位基台の本郷地です。それが理想的な祖国 です。どうして理想的な祖国なのでしょうか。真の神様の愛と、真の父母の愛と、子女の愛があるか らです。それが根本となって拡大された世界が理想世界です。四位基台には、そのような原則がある のです。  祖国とは何でしょうか。祖国は父母の国であり、私たちの先祖の国です。お父さん、お母さん、私 たちの先祖の国です。始祖の国です。その始祖の時から愛してきた国です。その愛は不変なので、そ の国は変わってはならないのです。歴史時代に国を中心として祖国だと主張した人々の伝統的な背後 を見るとき、このような父母の愛する祖国を失わなかった民族はありませんでした。常に失ってきた のです。  神様のみ旨から見た祖国は、真の愛を中心とした人類の祖国であり、本郷です。韓国はそのような 人類の祖国、本郷にならなければなりません。  一つの国をとって見れば、国が形成されるためには、その国の主権がなければなりません。そのよ うな観点から地上に天国を実現するという問題を考えるとき、天国の主人とは誰でしょうか。主権者 とは誰でしょうか。間違いなく神様が主権者です。では国民は誰でしょうか。国民は万民です。では、 国土はどこでしょうか。地球星です。  本郷の地と本郷の祖国とはどこでしょうか。どのようにして祖国となるのでしょうか。もちろん祖 国というのはある特定の一つの国家的な基準ですが、神様が求めてきた人類の祖国とはどこかという と、地球星です。この地球星なのです。この地球こそが人類の願う祖国なのです。神様の願う人類の 祖国なのです。過去、数知れない歴代の私たちの先祖が、犠牲の道を歩んできましたが、その先祖た ちが天の前に訴えてきた望みとは何でしょうか。祖国でした。  天の一つの国家を建てることによって、今まで天の前に怨讐であった大サタンを審判して悪を除去 し、善のみによる平和の天国をこの地上につくらなければならないのです。それが神様の願いであり、 イエス様の願いであり、今まで摂理路程において至大なる貢献をしてきた先祖の願いだったというこ とを、皆さんははっきりと知らなければなりません。 87
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭  神様が創造した世界には、国境というものはあり得ません。黒人、白人といった人種も問題になり ません。善悪の闘争も、そこでは必要ありません。そのような観点から見るとき、私たちの住んでい る世界には、すべての国に国境があります。黒人、白人の人種問題のみならず、家庭においては夫と 妻、父母と子女の間のすべてに分裂が起きています。善なる人と悪なる人が闘っているのです。  そのような現在の情勢を考えるとき、来たるべき主は、国境のない国をつくって人種問題を超越し、 世界を一つにしなければなりません。分裂した家庭をすべて統一し、善悪が闘う世界に平和の王国を つくらなければなりません。  私たちの目標は、統一世界、神様を中心とした一つの国をつくるところにあります。その国は、一 つの主権、一つの国民、一つの国土、一つの文化です。真の父母を中心として一つの血統でつながっ ています。その国では、すべての人が心情圏を完成して理想的な後継者になろうとするのです。聖書 にある「怨讐を愛せよ」というみ言を完成することができるのです。  神様を中心とした国には、民主主義や共産主義といったものはあり得ないのです。一度形成されれ ば永遠の国家体制として残るのです。そのようなことを考えるならば、自分自身がそのような国の民 になっていないのは、とても悔しいことではないでしょうか。自分自身がそのような国で暮らせない ことを嘆かなければなりません。そのような一つの不変なる主権がもてなかったことを、私たちは嘆 かなければなりません。  私たちの信仰の目標は、神様の国の民になることです。その国の民にならなければ、その子女とし て自由自在に万民や万物世界に誇り、愛される道は現れません。国のない者は、いつも攻撃を受ける ことになります。かわいそうな立場に立つのです。あえなくやられてしまう場合がいくらでもありま す。ですから、神様の願う国がどこにあるか、神様の足場となる国がどこにあるか、それが問題なの です。  主権のない国の国民は、かわいそうです。ですから、イエス様は懸念を抱いて、「何を食べようか、 何を飲もうか、あるいは何を着ようかと言って思いわずらうな。これらのものはみな、異邦人が切に 求めているものである。あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であ ることをご存じである。まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて 添えて与えられるであろう」(マタイ六・三一~三三)とおっしゃいました。まず息子を求めよと おっしゃいましたか、国を求めよとおっしゃいましたか。神様が求めている国を求めよとおっしゃっ たのです。  私たちがこの国、この民族のために血と汗を流すのは、結局は永遠の天国をつくるため、千秋万代 の子孫が永遠にたたえることのできる福地をつくるためなのです。  これからは祖国を建てることができます。その祖国には主権があり、その祖国には国土があり、そ の祖国には国民がいます。また、そこは単一民族の血統の因縁があり、他の民族にはもち得ない歴史 があります。このような祖国のために、私たちは密使の使命を遂行しなければなりません。そのよう な使命を自ら早い時期に完遂すればするほど、祖国光復の基盤が徐々に近づいてくるのです。  今日、苦労の代価を払うのは、祖国光復の一日を早く迎えるための基盤となるのです。そのような 事実を考えながら、皆さんは生きて密使の使命を果たそうという決意をもって進まなければなりませ ん。そうしなければ、この時代に神様が私たちにもたらしてくださる世界的な祝福と天運を、私たち のものとして迎えることができないのです。 二 入籍のための条件 1.所有権、血統圏、心情圏転換 ①所有権転換  皆さんは今後、新しい国に入籍しなければなりません。ところで、神様が万物を造ったのちに人を 造られたように、万物を先に入籍させてから人間が入籍して、神様とつながれなければならないので す。そのための歴史が六千年歴史に該当します。  旧約時代は万物を通して、成約時代は父母を中心として、天とつながっていくのと同じように、こ のすべての過程を経ていかなければならないのです。ところが、これが今日私たち統一教会の限界圏 の中だけで行われてはならないのです。国家を超えて世界まで拡大して、そのような歴史を完全に終 88
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 結させなければ、完全な復帰の一日を迎えることができないということを知らなければなりません。  アダムの所有として決定したあと、神様の前に戻して神様のものとして認められてから、再度アダ ムを通してもらってこそ、初めて自分の所有権時代が来るのです。天国に行って入籍を終えることに よって、そのようなことが起こるのです。そうして初めて皆さんは地上で、エデンの園で堕落せずに 万物を所有していた主人の立場を復帰するのです。そうしてこそ地上天国に入っていくのです。  自分の持っている物は、すべて自分の物ではありません。天の前に返して接ぎ木されなければなり ません。ですから、自分の物ではないのです。自分のものという所有権はありません。真の愛を中心 とした主人はアダムではありません。天が中心なので、天を主人として、自分はその相対的な存在、 対象的な立場に立つということを考えなければなりません。ですから、所有権はまず誰にあるべきか というと、神様に帰らなければならないのです。  被造世界はサタンの所有であって、神様の所有ではありません。今後は所有権回復ということがあ るので、天下は戦争せずに一つになるのです。今後、一族が財産とすべてのものを合わせて天に入籍 するために、世界の歴史上にかつてなかった行列が続くことでしょう。誰が先にそこに入籍するかに よって、兄となり、弟となるのです。  真の父母の名を中心として、神様のみ旨の平和世界ができ、統一圏ができたここにおいて、家庭的 に入籍するという事実は、国家が一瞬のうちに戻ることができるということです。入籍した氏族的メ シヤが十二家庭いると考えてみてください。その国はどうなるでしょうか。一瞬のうちに戻るのです。 日本も、すべての国も問題ありません。完全に一度に復帰されるのです。それはどういうことかとい うと、神様を中心として、アダム家庭以後に堕落した全体を、愛で許して抱こうという意昧なのです。  そのような時代が来たので、先生は号令をかけるのです。「早く氏族復帰をしなさい! 所有権を 神様に返しなさい! 早く入籍しなさい!」と、それが人間としての最大の希望です。先祖以来、数 千代の希望がここにあるのです。骨の髄に刻んで、忘れてはなりません。そうすることによって、未 来の日本において、黎明の朝が過ぎ、輝く太陽を迎える喜びを体恤することでしょう。  「総生畜献納祭」とは何でしょうか。堕落した偽りの父母が、天の世界を奪ったどろぼうになりま したが、真の父母を中心として世界をすべて一つに結んで捧げなければなりません。捧げるまでは、 先生が主人として振る舞うことができません。地上の王権、天上の王権を立てて引き継いでから、基 盤を築いてこの地上で生きてから行かなければなりません。そうしてこそ地上・天上天国が完全に合 徳となるのです。合徳というのは、一体となることです。天地合徳、人間合徳という言葉があります。  今ここにいる皆さんは「総生畜献納祭」を捧げなければなりません。解怨統一式をしなければなら ないのです。今までは神様に祭物を捧げるときは、神側の所有物とサタン側の所有物に裂いて捧げま したが、どんなに悔しかったことでしょうか。二つに裂いた右側のものが神様のものであり、左側の ものはサタンだというのです。これが人です。アベルであり、アダムです。神様の愛を中心として完 全に捧げて、初めてサタンが離れるのです。 ②血統転換  統一教会の「原理」を中心として見れば、今日、堕落した人間は、生まれるや否や地獄行きです。 そうではないでしょうか。生まれるや否や地獄に入籍するのです。間違いありません。堕落後、偽り の血統でつながったすべての子孫は、サタンに入籍することになるのです。サタンの国、サタンの世 界を奪い返すために宗教が現れたのです。宗教とは、体と一つとなり、分かれたものと一つとなるた めにあるのです。  再臨主は、イエス様が果たせなかった神様の復帰摂理の根本を完成するために来られます。すなわ ち、創造理想を完成する真の本然の種として来て、神様の真の愛、真の生命、真の血統の根源となる 真の父母の理想を完成するために来られます。再臨主は、イエス様の時までの勝利の基盤の上に立っ て、イエス様が探すことのできなかった新婦を探し出して真の父母となり、万民を救ってくださるの です。真の父母は血統を転換する新しい結婚行事を通して、全人類を神様の真の愛、真の生命、真の 血統に接ぎ木し、真の人となって救われ、さらには真の家庭を築いて地上天国を建設されるのです。  堕落によって偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統を受け継いで、偽りの結婚式をした家庭から始 まった汚れたものを、完全に清算して復帰し、真の神様と真の父母の愛を中心として、私たち夫婦が 外的には「頭翼思想」を立て、左翼、右翼を屈服し、内的には「神主義」、すなわち真の愛を通して 良心世界と霊的世界を屈服して真の父母となることによって、神人愛一体となった真の愛の種、真の 89
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 生命の種、真の血統の種を接ぎ木して、大いなる祝福を伝授してあげるという復活の儀式が、正に国 際合同結婚式なのです。  再臨主は、肉身をもって来られ、新たな血統関係を編成しなければなりません。アダム家庭で失っ たものを、世界大家庭圏で蕩減することによって、アダム家庭で完成すべき真の長子権、真の父母権、 真の王権を得て、神様が主管される地上天国に転換し、天上天国への入籍をして、神様を中心とした 地上・天上王権時代へと進入し、勝利と自由と幸福と統一の世界を求めて、神様の創造理想である地 上天国、天上天国を迎えるのです。これが救援摂理史の原理観です。  蕩減復帰は、血統転換、所有権転換、心情圏転換が三大目標です。そのような内容について聞いた ことがありますね。血統が変わったので、血統を転換しなければ、神様の国に連結され、入籍するこ とはできないのです。  血統の主人は、神様です。堕落の血統を受け継いで、盗みを働いて神様の所有権をめちゃめちゃに したので、神様の愛で血統を連結することによって、これが整理されるのです。堕落の愛の関係に よって血が変わったのです。血統が反対になったので、血統を転換しなければ神様のもとに戻る道は ないのです。  今後、所有が誰のもとに戻らなければならないのでしょか。今までは神様の所有にはなれませんで した。悪魔の所有だったものを、神様の所有として入籍させなければなりません。血統転換ができな かったので、祝福を受けると同時に所有権を天に返還し、心情圏を返還しなければなりません。心情 圏とは一族のことです。四代から八代までつなぐことができます。一つの心情圏です。おじいさんを 中心として親戚になれば、四代、五代とつながり、それが八代となるのです。  皆さんは、お父様、お母様に会うためにどのようにしなければならないでしょうか。皆さんは、御 父母様の前に直接出ることはできません。皆さんは血統が違うので、入籍するまでは相続権をもらう ことはできません。  まだ、皆さんは入籍していません。先生の族譜に入籍しましたか。していないのです。では、いつ 入籍するのでしょうか。祝福を受けたからといって、みな入籍するわけではありません。祝福を受け た位置は、長成期完成級です。七段階完成級の七年路程が残っているのです。それが原理です。その 原理を中心として復帰していくのです。 ③心情圏転換  天国へ行く条件があります。自分の家庭をもたなければ行くことができません。神様の息子、娘で ある以上、息子、娘としての使命があります。様々な使命を果たした上で、永遠の世界で真の父母と 会うようになっているのです。そのような公式の内容を完成しなければ会うことができません。祝福 を受けただけでは、天国へ行く門は開かれても、歩いて入ることはできません。先生の言うとおりに 実践して、氏族のメシヤを完成した立場で入籍しなければならないのです。  心と体の統一世界をもつには、神様の本質的愛を回復しなければなりません。そのような命題が 残っているということを知らなければなりません。どんな苦労があったとしても、これを克服して、 その境地を取り戻してから霊界に行かなければ、大変なことになります。  このような真の愛の論理を中心として考えるとき、私たち人間がそこに一体化して共同一体圏内に 入るので、神様の生命が私の生命となり、神様の愛が私の愛となり、神様の血統が私の血統になるの です。「神様の所有である被造世界は、私の被造世界だ」と言って、天下を抱く父母の名をもち、そ のように生きなければ、天国に入籍することはできません。  皆さん、祈祷してみてください。祈祷すればするほど、涙で前が見えなくなります。父の前に近づ けば近づくほど、悲しみと痛哭が起こるのです。このような段階を越えて、父を思っただけで踊りた くなるようでなければならないのに、いまだにそうなっていません。ですから皆さんは、いまだに神 様が私たちを本然の人間として慕うことができなかった歴史的な条件に引っ掛かり、時代的な条件に 引っ掛かっているのです。  ですから、希望となれなかった皆さんには、天と自分の間にある「慕わしさ」という条件を清算す べき時が、今後来るということを知らなければなりません。それから何をしなければならないので しょうか。天の家族として入籍できる日を待ち望まなければなりません。皆さん一人だけが待ち望む のではなく、全世界の人類が待ち望まなければなりません。  皆さんが真の父母権を相続しなければなりません。そして、真の子女権、真の父母権、真の王権を 中心として、真の父母権と一体化した天地とならなければならないのです。そこでは、まず地上天国、 第二に天上天国、第三に王権と皇族圏です。皇族圏とは何でしょうか。カイン世界が残っています。 90
・ 『天聖経』 第九章 祝福家庭 カイン世界の長子権を復帰して、次子として絶対服従させて天国に連れていってこそ、皇族圏ができ るのです。  堕落しなければカインも皇族になるはずだったのですから、地獄に行くのを、天国に行けるように してあげなければならないのです。天上、地上、そして王権と皇族圏を中心とした勝利の基盤の上で 何をしなければならないかというと、真の父母に侍り、神様に侍る家庭を完成しなければならないの です。天と縦的な関係を結んで、すべて入籍しなければならないのです。すなわち、先祖の立場に立 たなければならないということです。  真の父母の恵みは、言葉では表せないほどの恩恵であるということを考えなければなりません。天 下のそのいかなるものとも替えることはできないのです。自分の一族が問題ではありません。自分の 財産が問題ではないのです。この肥だめのような汚れたものを、神様が受け取りたいはずはありませ ん。「ペッ」とつばを吐くのです。  先生の息子、娘を通して、お母様を通して、先生までの三代を経るのです。天使長を通して、天使 長の息子を通して、お母様を通して神様のもとに帰るのです。帰って本然の者となるのです。神様の 血族になって、再び分配してもらわなければならないのです。それは、先生が勝手に言っているので はありません。摂理的な観なのです。 2.氏族的メシヤの使命を果たさなければ ①氏族的メシヤの使命  これから皆さんの根を整備しなければなりません。根はどうなっているのでしょうか。堕落によっ て父母が駄目になってしまいました。ですから、真の父母と真の息子、娘を中心とした本然の父母権 と長子権を、反対に越えていかなければなりません。ただそのままではできません。一八〇度反対に して、初めてもう一度出発することができるのです。どういうことかというと、皆さんが故郷に帰っ て、先祖を取り替える運命が残っているということを知るべきです。  氏族的メシヤがすべきこととは何でしょうか。アダムが失敗したことをすべて復帰しなければなり ません。真の父母が来て、イエス様が失敗したことを復帰し、アダムが失敗したことを復帰したので す。  アダムは家庭的基準ですが、家庭的根をアダム、エバから連結できなかったので、これを逆に、氏 族的メシヤの立場で自分の父母と氏族を復帰しなければなりません。それが祖父母、父母、自分、息 子・娘の四代です。この四代を連結させて、今まで根がなかったのを、父母を中心として代わりに根 とするのです。  氏族的メシヤとは、父母の位置に立つことです。父母の位置において息子、娘を結び合わせるので す。宿命的です。避けることができません。それができなければ、あの世に行っても入籍できません。 立つ瀬がないのです。自分の位置を定めてもらうことを有り難く思わなければなりません。  先生が与えることのできる最高の贈り物であり、先生が一族の前でできなかった歴史的な恨を解く ことを、代わりに皆さんにさせるのです。そうすることによって先生の父母が解放されるとともに、 皆さんの父母まで恵沢を受けるのです。皆さんのお父さん、お母さんが、堕落していない父母として 登場するのです。  自分の氏族を復帰するためには、氏族的メシヤの責任を果たさなければなりません。このような命 令は歴史上にありませんでした。氏族的メシヤの立場は、第二の真の父母の立場であり、イエス様の 立場よりも上なのです。そのような立場を賦与されたという、とてつもない価値があるのです。これ はいかなるものとも替えることができません。  なぜ氏族的メシヤとして責任分担を果たさなければならないのでしょうか。最初の理由は、皆さん の父母を救わなければならないからです。父母は第一のアダムの立場であり、皆さんは第二のアダム の立場にあります。  父母を復帰して再創造し、アダムの使命を完遂しなければなりません。第二の理由は、皆さんには 故郷が必要だからです。氏族的メシヤの使命を果たすことによって、自分の故郷をもつことができる ようになるのです。  結局、氏族的メシヤの責任分担を果たさなければならない理由は、アダム家庭の完成のためです。 具体的には、氏族を教育するということです。  ここに来た皆さんは、金氏ならば金氏家門のメシヤのような使命を果たさなければなりません。金 氏家門ならば金氏家門、朴氏家門なら朴氏家門において、天国を創建するに当たって、その氏族を代 表して「私がメシヤだ」と考えなければならないのです。救世主だと考えるべきだというのです。金 91


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