神様がつくられた詩
この詩(うた)は、1978年前後、北海道のある女性が啓示を
受けて書き留めたものです。神様の心情が感じられる貴重
な内容だと思います。
どんな小さなひとりも 神は見捨てることはしない
そんなに遠くに 私を追いやらないでおくれ
ちゃんと お前の胸の中にいるのだよ
他になんかいやしない
お前の胸の部屋が窮屈であっても 散らかっていても
そこが私の住まいなのだ
金きらの御殿なんて からっぽだ 私は住みたくない
お前の部屋にいると 不思議に安らいでくる
さあ 開けておくれ 私にとってそこが王宮なんだよ
夕陽を見てごらん
お前を喜ばせたくって つい沢山ぬりすぎてしまった
私はいつだって 自分のことなど考えていないよ
みんな お前にどうしたら喜んでもらえるかばかりだ
あの夕陽の微妙な色具合 気に入ってくれるだろうか
こうしてお前と語りあいたい 私は決してわからずやじゃないんだよ
フムフムと言ってみんな楽しく聞くよ。ユーモアだって持っている
象の鼻ときりんの首を見てごらん 私流のおどけだよ
私がわからずやだという評判があるのは困ったことだ
そんなのではないのだ
お前と語りあいたくてせつないよ もどかしいよ
ミカエルよ 私のいとしい子はどこに行ってしまったのか
目が開かないのだ 見えないのだ 涙のほとばしりゆえ
お前も覚えているだろう いとしい子が生まれたときのことを
ああ 私はもう死んでもいいと思った
いとし子の笑みを見たら 私は狂ったようにおどってしまったね
いとし子がいたずらしてもうれしい 泣いてもおこってもうれしかった
それなのに この私をおいてどこに行ったのだ
情の天使のおまえなら 少しはこのつらい気持ちを分かってくれよう
どこまで行ったらいとし子に会えるのだろう
ミカエルよ 盲の私の手を引いておくれ 私の姿はね 乞食なのだよ
お前を追いかけて すっかり自分のことを忘れてしまった
何ひとつかまわなかったもの まめだらけの足 ボロボロの服
髪はのび放題だよ お前にひと目会いたくてこんな姿になってしまった
恥も外聞もかなぐりすててしまった
あの小さなロバは私なのだ せめてイエスを乗せてゆきたかった
私のために生まれ 私のために死んでいくイエス
いつも私を慰めてくれた イエスのお陰でずいぶん元気になれた
そのイエスが十字架につけられると イエスの心を私は運んでゆく
とぼとぼと下を向いて行くしかない私はイエスを慰められない
捨てられふみにじらればかにされた者にしか 私の姿はわからない
神なる私がそうなのだから 切ない心をぬう者はいない
やぶれた心からどくどく血は流れてゆく
そのしたたりを受けとめたのが小さなゼラニウムの花びらだけだ
お前が話し私が語りかける 至福の刻よ
いつまでも こうしていよう
私は麗々しい祈りはいらない お金もほしくない
ただお前のそばにいて しみじみと過ごしていたいよ
なぜこの私を高いところに 殿堂にひとりぼっちに追いやるのか
お前が好きなのだ そんなに悲しい道を 死の淵を歩かなければ
私の事をわからないとは すまないことだ
傷を負って孤独の私の身の上ゆえ
普通でいったらわからないのだね
栄光の神より 嘆きの私なのだよ 一日としてほほをぬらさない日はない
目はトマトのように 真っ赤にはれてしまった
お前の事を思うと 不憫でならない
ひとりぼっちで苦海をさまようとは 早くやすらぎの岸辺につれていこう
私の手におすがり
ちょっとさしのべればいいのだ そして私の涙をぬぐってほしい
責めたりできるものか お前を責めたら私は私でなくなってしまう
それよりも 我が身を責めるのだよ
お前を守りきれない お前の魂を満たしきれないこの私が悪いのだ
どんな罪も許されるのだ
悔恨にくれるお前の涙は 今救いの岸辺にたどりついて
お前一人のために 数万人を犠牲にすることもありうる
私は多数決の神じゃない
何の価値もない一人の生命のためにすべてを尽くしてやまない
無条件に無制限に 心底お前のことを思う
かけがえのないお前 絶対なるお前 お前のためならどんな苦労もするよ
お前はなんと愛らしいのだろう
お前がいるというだけで私の胸は高鳴る
いいことをしなくても 尽くしてくれなくてもどうでもいいことだ
実にもったいない お前が存在していることは親孝行なのだよ
何もしなくていいよ いつまでも私の側にいてくれ
傷ついた者の方が傷つけた者よりずっと私の方に近い
私は弱り果てた者 傷ついた者の見方だよ
強い人間は一人でも生きていける でも弱い人間は面倒を見なければ…
乞食、みなしごはみんな私の子だ
さびしい孤独な魂は私の一部なんだよ 「わびるよ わが子よ」
私は狂ったように呼び求める 祈りのようにくりかえす
私の国はない どこに行ってもよそ者扱いだ
私の国がほしい ちっぽけでもいい 貧しくてもいい
地の果てまでも私を追い出さない国が!!
そなたが私に捧げる祈りは薫香となっていく
その一言一言に私の魂がしみ入る 渇くように
すべての人が お前を足蹴にしようと のけものにしようと
最後の最後まで お前の味方だ 決して捨てはしない
ずたずたに傷ついたお前の為に 私は地の果てまで薬草を探しに行こう
その傷が癒えるまでやすまらない
黄金のしずくよりもっと尊く思えるよ 私の為に流してくれたお前の涙の一滴は
生きていよ 生きていよ! 星にたくしたそなたへのメッセージ
小さな星ひとつにも そなたへの熱い思いをこめてつくったのだ
苦境にあって死んだ時 下を見ないで空をあおいでごらん
生きていよという星のまばたきを目にするだろう……
生きていけばそれでいいのだよ 他に何も望みはしない
ガブリエル、あの子は 私の子はどこにいったのか
あの子がいない今 私の心はまっくらだよ
あの子は実にいい子だ 私を捨てるはずがない きっと戻ってくる
気分を変えて 出ていっただけだ
私は気を取り直そう 部屋をととのえよう
すぐにあの子が帰ってくるかもしれないから
ガブリエル心配はいらない きっと元気で戻ってくるよ
星は私の涙のしずくがやがて固まってできたもの
澄んだ水色のまばたきは私の心なのだ
たえまなく お前のことを想い涙する故 空がすっかり星だらけだよ
罪になげく お前を見るのが辛くてならないよ
罪あるままに私のもとに帰って泣くがいい 決して罰しない
なげくお前がすでに罰したのだもの それ以上私が何をしよう
罪ある身で生まれなければならなかった お前にすまないのだ
とがを犯すお前を見て ただ私が悪いと責めるばかりだ
傷つき弱り果てた者の為に私はいる
元気な者はそのままで生きてゆける
けれど病気に伏す者はほおっておけないじゃないか
魂の病にかかった者はなおのことだ
ひとりで涙のしとねに眠るものは私のかいなにおすがり
そっと抱いてあげよう 私もずっと一人きりなのだよ
どんな肉親友人よりも 私はお前に近いのだ
お前の心の中にいるよ お前の一部なんだよ
お前が笑うとき私も笑い お前が苦しむとき私も苦しむ
ねているときも起きているときも走るときも休むときも
いつも一緒だ 私はお前なのだ
どっしりとした松の木ではなく やせた枯れ木にすがって泣こう
お前はどこへ行ってしまったのか
全能と言われる私だが 何よりも心情の私なのだ
お前が見えなくなった今 キリキリと胸は痛み
私はこの傷を治すすべを知らない
あまりにも心が痛む故 私は心を切り取りたい
さまようお前を見つけるまで この痛みは続くのか
どんなに美しい花が咲こうと かれんな鳥がさえずろうと私には見えぬ聞こえぬ
一途にお前を求めるばかりだ
私には救うことしかできない ああ それしかできない
お前がどんなに悪くなっても罪を犯しても
ただこの厚いこの胸に抱きたい 一途に
お前のことを想い想って気がおかしくなりそうだよ
お前の心から血がしたたっている つぐなえる薬がどこにあろうと
私が傷つくよりずっと辛い
お前のあがないの為なら進んで地獄へ行こう
十字架につこう 我が身はどうなってもかまわない
お前の魂の為なら喜んで煉獄の火にこの身をさらそう
全能といわれる私だが
お前を捜す長旅の果て めくらになってしまった おしになってしまった
髪は伸び放題で 身はすっかりガタガタだ
一目お前に会いたいその一念で
弱りきった足を一歩踏み出す 見えない目を前に向ける
私は沈黙などしない 絶叫ばかりだ
お前を救う力の足りなさに ただもだえるばかりだ
顔と顔を向けあおう
モーセの時もそうだった イエスの時もそうだった お前ともそうしたいよ
「真珠」
真珠はあこや貝の傷から生まれる 貝はシィーンと受けとめる
すべての情念を昇華するごと
苦しみはよしとするごと そしていつしか白い光の粒を宿してゆく
そなたの傷も私の傷もそうなのだよ
どんなに胸がしめつけられほどの痛みでも
心のやわらかさを忘れなければ それは宝石の刻を生んでゆくのだよ
この路傍の石ころひとつにも 私の想いをこめたのだよ
生まれてくるそなたの傷をしのびながら心をこめて創ったのだよ
石ころに耳を寄せれば聞こえてくるだろう
「いとしい いとしい」って それはそなたに呼びかけた
創造の時の熱きほとばしりの叫びだよ
「少しは休んでください」なんて言うものではない
ミカエルよ あの子のことを思うと 一刻だってのうのうとしておられない
嵐の中にあの子がいる 孤独のふちにあの子がいる
手をさしのべずにはおられない 我が身のことなどかまわない
ミカエルよ 私のことを心配してくれるのなら
どうかお前もあの子の行方を探しておくれ
私が悪いのだ おろかなのだ あの子は何も悪くない
あの子はいつだって純粋だった ちょっと逆らっただけだった
自分がじぶんを傷つけている あの子をみるといたたまれない
みんなこの私が悪いのだ 私があの子を生んだのだもの
あの子の本当の親なのだもの 飢えるようにお前のことを想う
お前が私を見つけるはるか前からお前を捜す旅に出たのだ
お前と真の出会いが出来る それをただひとつのともしびとして
身も心もボロボロになって歩んできた
こわい旅だった さびしい旅だった 道連れはなかった
こうしてお前とやっと出会え 今までの道行き楽しく思えるよ
お前を肩車して宇宙を駆けめぐりたい
「いい子だいい子だ なんていい子だ」と言ってみんなに自慢するのだ
ミカエルよガブリエルよ星よ鳥よ見ておくれ
この子はすばらしいだろう 親孝行ものだろう そしてなんてまぶしいのだろう