神様は人類の真の父母

神の国と神の義とを求めよ

二〇〇一年十一月十五日、天宙統一国すなわち「天一国」宣布がなされ、入籍のための「聖酒式」が行われました。地上に神の王権が立ち、神の国民の入籍が行われたのです。しかしながら地上には、未だ神の国がありません。国土がないのです。
 イエス様は「何を食べよう、何を着ようかと思いわずらうな。まず神の国と神の義とを求めなさい」と言いました。メシヤとして降臨されたイエス様の使命とは、地上に神の国を建設することにあったのです。イエス様は神の願いと神の義とを知る、神の独り子でした。
 神の国を地上に建設する外的な環境は、神が備えておかれました。イスラエル民族がイエスをメシヤとして受け入れていたなら、そのみ言はロ−マに伝えられ、シルクロ−ドを通じてインドから中国へ、東への道をたどって世界に伝播されるはずでした。
 イエス様は十字架につけられ、地上に天国を創建する道は閉ざされました。しかし三日の後にイエスは復活して、キリスト教はヨ−ロッパからイギリス、そしてアメリカへと、西まわりの道をたどって世界に伝播されたのでした。イエス様は勝利されましたが、それは霊的な勝利であって、キリスト教には国がありません。
 人類歴史はカイン側とアベル側とに分立して始まりました。そしてカイン側は常に、歴史に先行して、アベル側を打ってきました。
 二度の世界大戦においても、先に打ったのはカイン側であり、アベル側の米・英・仏は最後には勝利したのでした。第三次世界大戦ともいうべき東西の冷戦においては、ソ連が世界を赤化する勢いでしたが、結局はソ連邦の崩壊によって終わったのでした。
 現代は終末です。終末とは滅亡の危機であると同時に、神の国を創建するチャンスの時でもあります。二千年前の世界がロ−マを中心に一つになっていたように、第二次大戦後の世界も、アメリカを中心に一つになっていました。しかし再び世界はカイン側とアベル側、共産陣営と自由陣営とに分立して対峙したのでした。
 二十一世紀を迎えて、世界は再び一つになるチャンスを迎えています。しかしアメリカが力で世界を屈伏させようとしてもだめです。神のみ旨に一致して、愛によって世界を一つにするとき、人類は黄金の二十一世紀を迎えることができるでしょう。
 池の水が凍るときにも、ある一点から凍り始めるのです。その一点が氷点です。世界が一つの平和な村のようになるためには、まず一つのモデル国家が創建されなければなりません。その国は歴史と宗教的な伝統のある文明国であり、神に選ばれた民族でありながら、苦難の路程をたどる小国です。そんな国が戦後、東西で同時に独立しました。イスラエルと韓国です。
 その国はカイン側とアベル側が究極的に対峙する国であり、神とサタンの怨讐の一線が引かれた国です。その一線とは、韓半島に引かれた三十八度線です。その中央にある板門店こそ、韓半島統一の、そして世界統一の氷点であるはずです。
 文鮮明先生は北の定州のご出身です。先生は祖国を追われて三十八度線を越える時、怨讐の一線を必ず撤去すると天に誓われたのでした。その時サタンは、文師の背後から高々と嘲笑したのでした。韓半島統一は文先生の悲願であり、韓民族の悲願でもあります。
 文先生の今日までの路程は、韓半島統一への道でした。韓半島の統一は単なる地理的な統一、政治的な統一ではありません。軍事力や経済力による統一ではだめなのです。カインとアベルとに分立された歴史の統一であり、神の国を創建するための統一でなけばなりません。
 北の背後にはソ連があり、中国があり、南の背後にはアメリカがついています。韓半島を統一するには、アメリカを動かし、ソ連を動かし、中国を動かさなければなりません。左翼と右翼を抱える頭翼思想によって、真の愛によって統一するしかありません。
 文先生は日本を母の国、経済と人財でみ旨を支えるエバ国家としての使命を、日本に与えられました。世界を動かそうとすれば必ず抵抗があります。文先生はあらゆる迫害を越えられ、今やその業績は誰の目にも見える成果として結実してきました。
 二年九月十七日、小泉首相が突然に訪朝して、金生日首席と会談しました。それ以来、拉致被害者家族の方々がテレビに写らない日がありません。マスコミは北の罪状を挙げつらねて、今や日本人の民族感情が沸騰しているようです。拉致は国家的な犯罪ですが、戦前の日本がやった強制連行も忘れてはならないでしょう。
 日帝四十年間の圧政は、韓半島の人々の心に忘れえぬ恨として残っています。強制連行によって韓半島の人々を過酷な労働にかりたて、あるいは従軍慰安婦としたのでした。日本人は忘れても、かの国の人々の恨は消えないのです。
 朝鮮戦争においては、十六カ国が国連軍として参戦して血を流したのですが、日本は軍需景気によって、経済大国への道を歩んだのでした。日本には飢餓に苦しむ北の人々を生かす義務と、責任があります。
 小泉首相は、固く閉ざされていた北の扉を開きました。北の実情が次第に明らかになるにつれ、金王朝の崩壊も近いかに思われます。しかしながら北の人々は、徹底した主体思想によって教育されています。突然の崩壊は大混乱をもたらし、難民があふれ、軍部が暴発する危険もあります。思想が違い、価値観が違い、経済基盤が違う北と南を、どのようにして統一するのでしょうか。
 東洋において、キリスト教が根を下ろした唯一の国が韓国です。戦前のピョンヤンは東洋のエルサレムといわれるほど、キリスト教が盛んでした。今もソウルの街では、十字架が至るところに見られます。韓国キリスト教の主体国はアメリカです。そのアメリカのキリスト教界が、文師を再臨主として受け入れるなら、韓国キリスト教界も瞬時に転換することでしょう。
 北の主体思想の主体とは、金日成という人間でした。しかし主体が人間から神様になるなら、北の主体思想は神主義に転換するでしょう。
 民主主義と共産主義は水と油です。そのままでは一つになることができません。しかし神主義によって止揚統一されるならば、ここに神の国のモデル国家が誕生するのです。
 文鮮明先生は韓半島統一のタイムリミットを、二〇〇四年四月と定められています。文先生は非常に切迫した心情で、み旨の先頭に立っておられます。
 韓半島が統一され、平和で幸福な国になるなら、やがて諸国がそれを見習うようになるでしょう。そして池の水が凍結するように世界に広がり、やがて世界は一つの村のようになるでしょう。人類一家族の理想が実現されるのです。それはいつのことでしょうか。
 世界統一は二〇一二年であると、文先生は予言されています。その時、先生は九十二歳という高齢です。超人的な体力と精神力の持ち主であられる先生にしても、肉体には限界があります。
 神のが旨が成就するか否かは、人間の五%の責任分担にかかっています。これまでの人類歴史は、その五%が果たされませんでした。再び失敗することは許されません。人類は破滅か栄光かの、分水嶺を迎えることになるでしょう。

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