神の実在と霊界の実相・霊界の聖人たち

霊界はあるのかないのかという論争

夏場になりますと納涼番組のつもりか、テレビではよく「恐怖の心霊スポット」ですとか、「心霊現象の謎」などという番組があります。自殺の名所とか、見通しがよいのによく交通事故が起きる場所というものはあるものです。いわゆる心霊スポットです。深夜、いるはずのない女性の姿を見たとか、そんな噂がたえない所です。
 テレビ局は最新の科学機器を持ち込んで、心霊スポットの検証にのりだしました。幽霊が出るという噂のある橋のたもとの電話ボックスでは、人影のようなものが写っていました。使用されなくなったトンネルでは、白いけむりのようなものが写っています。あるいは日露戦争の直前に、冬の八甲田山の行軍訓練で遭難した兵士の銅像のあたりでは、確かに銃を担いだ兵士が行軍している影を、カメラは捉えているのです。
 霊能者といわれる人たちもよく登場します。霊媒体質というのでしょうか、その人には霊が見えたり、のり移ったりするのです。橋のたもとの電話ボックスの幽霊は、若い女性でした。彼女は橋から飛び下りて自殺したのです。
 「いやなんだけど、これから飛び込もうと思う」と言うのです。あなたは死んだのですよ、と霊能者が告げると、「やめて、やめて」と霊媒にのり移った霊は激しく首を振りました。どうやら意識が残っているので、自分が死んだということが分からないのです。
 スタジオでは霊能者や、霊を信じるというタレントたち、霊界はないという学者先生たちが集まって、侃々諤々の論争です。統計によれば七十%の人が、霊界を信じているそうです。さて、あなたはどちらでしょうか。
 霊の実在を証明するという血圧計のような機器が登場しました。霊に質問をすると、イエスの場合にはブ−ンという音とともに、計器の針が振幅するのです。
 「あなたはこの人の守護霊ですか、この人ですか」と霊を信じる派のタレントの名を挙げても針は動きません。「ではこの人ですか」と霊を信じない派の学者先生の名を挙げると、ブ−ンという音とともに針が激しく振幅したのには、当の学者先生も苦笑せざるをえませんでした。霊が話すというのですが、イエス、ノ−以外に解釈が不能なようです。
 さらに驚いたことには、霊を顕微鏡で見るという実験が始まったことです。霊を見るにはプラズマを集めることが必要だということで、年配の女性霊能者が指名されました。彼女は意識を集中して読経を始め、待つこと数分。突然、霊能者は苦しみだしました。その苦悶の表情はとても演技とは思えません。苦しみの霊がのり移ったのです。他の霊能者の介抱によってようやく収まりましたが、かくして実験は中止ということになりました。
 この種の実験の通例として、霊を信じる人には成功しても、信じない人には成功しないようです。霊界の実在を科学的に証明するという試みは今のところ不成功のようですが、近い将来には霊界の様子を、インタ−ネットで見るように見ることができる時代が来るのではないでしょうか。今はまだそのホ−ムペ−ジのアドレスが分からないのです。
 臨死体験における幽体離脱の現象は、何万という実例によって証明されています。手術中に、見えるはずのない執刀医の後頭部のはげを見たというような現象です。自分というものが肉体から抜け出して、天井のあたりで見下ろしているのです。さらには屋外にまで出て、屋根の上に落ちていた靴を見たという例もあります。
 臨死体験という劇的な体験ではなしに、うたた寝をしていてふと目覚めると、自分を見下ろしていたという体験をした人も少なくありません。どうやら人間は眠っているとき、霊人体は肉体を抜けて霊界を見ているようです。夢の中で知人の死を知らされたりすることがあるのです。
 いわゆる心霊スポットに現れる霊は、ほとんど自殺、他殺、事故死した霊です。突然の死によって肉体は失われたのですが、幽体離脱した意識がそのまま残っていて、恨み苦しみの想念があまりに強いために霊界に行くことができず、その場にとどまっているのです。誰かが気づいて霊界に送ってやらない限り、その霊は永遠にその場にとどまることになるのです。
 霊は波長ですから、波長の合う人には霊が見えるという現象が起きるのです。そのように特異な体質の人が、いわゆる霊能者です。霊と授受作用するには、それに相応した相対基準が結ばれるのです。
 ところでいわゆる幽霊というものは恨みの霊であったり、憎しみの霊であったり、苦悶する霊であったり、悪霊であったりすわけです。ですから霊が見えるということは大変に危険であり、困ったことでもあるわけです。より高い霊界と通じるように、自らを高める修行をしなければなりません。これを金儲けの手段にしたりすると、病気になったりして悲惨なことになるのです。
 韓国には昔から、仙人と呼ばれる人たちがいました。何年も山にこもり、虎を友として修行する人たちです。やがて彼らは霊眼が開け、予知能力をもち、高い霊界に通じ、神の言葉を聞いたりするのです。韓国という国はイスラエルと同様、悲惨な歴史を通過してきた国ですが、神を慕い求め、メシヤの降臨を待ってきた国です。その意味で韓国は、非常に霊性の高い国といえるでしょう。
 厳しい修行を積み、統一原理のみ言葉に出会い、やがて神の啓示を受けるようになった一人の韓国人女性がいます。その人が金英順婦人です。

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