地獄の曙光
地獄という所は互いに相手の顔もよく見えない暗黒の世界です。また見えても、相手の心を推し量ることのできない世界だというのです。ところがこの暗黒世界に、夜明けの光が射しはじめたのです。真夜中に強力なライトを照らしたように、暗黒世界の行列に光が射しているのです。そして地獄の霊人たちは互いに顔を見合わせて言い合うのです。
「我々も幸せになれるし、この暗黒の世界から抜け出せるぞ。これからは我々も苦痛を受けずに安らかに生きていけるかもしれない」こんな噂が広まっていて、彼らの顔に活気があふれ、希望と喜びがわき上がっているというのです。
「このまぶしい光が、なぜ地獄にだけ発するのか」と李相軒先生が考えたところ、上流霊界では光があふれていて、地獄のように目立たないだけだったのです。
真の御父母様の大勝利を祝賀する「天宙統一解放式」の式場の燦爛とした光彩が、地獄にも洩れてきたのです。人類の救世主、メシヤが顕現されたゆえに、暗黒世界の哀れな地獄人にも、燦爛たる夜明けの曙光が射しはじめたのです。
真の御父母様が顕現されることによって、サタンが主管する世が終わる時が来ました。長い歴史を通じて、人間を悪の道に引きこんできた天使長ル−シェルは今、深く悔い改めて牢獄ならぬ牢獄生活の身の上となっているのです。神様はル−シェルに、謹慎をしているように命じられたのです。
ル−シェルは神様に敬拝を捧げながら、謹慎して許しを願っています。以下はル−シェルが神様に捧げた、謝罪文の抜粋です。
お許しくださいという言葉を、おそれ多くて差し上げることができません。いつかは終結する歴史であることを知っていましたが、私が行くべき方向の前に、私の本然の位置が見えず、誰も正式に判決を強く下してくださらなかったので、いつも不安に思ってすごしていました。行けという位置に、どうして私が大胆に行くことができるでしょうか。
神様が下された罰を、甘んじて受けて帰ってまいります。
神様の長いため息を見ていながらもすべて知らないふりをし、罪を犯した数多くの日々に対して、私は言うべき言葉がありません。
神様! 神様! 申し訳ございません。 ル−シェルより
(一九九九年三月二十一日)